但馬の気候風土に合った家
但馬の冬は暗くて長い。夏は異常に蒸し暑い。
南向きの居間に目一杯の開口部を作り、ペアガラスとした。冬には暖かい日差しが部屋一杯に充満し、夏にはたくさんの涼しい風が吹き抜ける。
前庭に面して室内の床と同じ材料でウッドデッキを設け、室内と室外の一体感を感じられるよう工夫した。
雨や雪、湿気に対応
但馬は裏日本にあり、雨が多く、冬には雪が多く積もります。そのような環境にあって、単に外界から身を守るというだけでなく、すすんで自然を楽しみ風情にまで昇華させるという家づくりの技を磨いてきたのです。

雨戸や雪囲い、抜気などは、雨や雪、湿気に対処するものですが、雪見障子や縁側などは、積極的に自然を取り入れようとする工夫でもあります。厳しい自然に対応するために機密性の高い住居を発展させざるを得なかった北欧などとはまったく環境が異なります。

自然に寄り添う日本の住まいの良いところを大切にしたいと思います。

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越し屋根と玄関前の雪囲い。越屋根は屋根裏附近の暑くなった空気を排出するためのものだが、この家ではトップライトの役目も持たせ、暗くなりがちな家の中心部分を明るくしている。
玄関前には車庫を兼ね、ガラス瓦を使った明るい屋根をつけた。
但馬の素材、自然の素材を生かす
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但馬で採れた木をふんだんに使ったLDK。柱・梁を隠すことなく素直に表現した。木のぬくもりとダイナミックさを感じる空間。

但馬の家は昔から、近くにある土で壁を塗り、石を組み、木を切り、家を建ててきました。しかし、建築が工業化していく過程で、より便利なようにと使われた材料からシックハウスなどの問題が出てきたのです。そこで、再び自然素材が注目され始めました。

近くの材料を使うということは地元産業の活性化にもつながりますが、環境への負荷も少ないのです。例えば地元の木材を使うことによって山が元気なりますし、材料の移動のためのエネルギーも少なくてすみます。自然にあるもの、できるだけ近くで産するものを使っていきたいと思います。

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住宅ではなく、会社の事務スペースと会議室。木造の主体構造に加え、床や壁、天井にムクの木材を多用し、窓に障子を取り付けて光を和らげている。機能を重視しなければならないところに木のぬくもりが感じられ、心を落ちつけて仕事ができる。
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