阪神大震災では古い木造住宅が多く倒壊しました。しかしこれは木造だから倒壊したのではなく、中には強度不足の家もあったということです。古くても損害がなかった家もありますし、現行の耐震基準により適切に設計・施行されたものは倒壊を免れています。何百年も建ち続ける神社仏閣の木造建築がそれを証明しています。
例えば住宅の丈夫さを5段階評価するとします。プレハブなどの大量生産住宅は工業製品ですから、1や2も無い代わりに5も無い、規格外れがない住宅。在来軸組の木造住宅は、設計・施工次第で5まである、ともすれば5以上ある住宅と言えるでしょう。
最近、住宅のパンフレットで10年保証とか書いてあるのを目にします。これは在来軸組の木造住宅には無い概念でした。「家」は何代にもわたって住み続けるものと思ってきましたし、建てたら終わりというのでなく、「家」と同様、時には代を超えて長いお付き合いをしてきたからです。
「家」は消耗品ではないと私たちは考えます。
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